ジョゼフ・キャンベルの英雄神話②
<ジョゼフ・キャンベルの英雄神話①>の続き
Ⅱ.イニシエーション
(プロップの類型の15.「主人公の移動」~19.「発端の不幸または欠如の解消」に相当)
① 「試練の道」 試練が次々に続く。映画などではここが見せ場となる。
しばしば3回繰り返されることがある 例)桃太郎(犬、猿、雉)。
立ち入る前にあった護符などによって守られている。
プロップの類型での12.~14.にあたる。
② 「女神との遭遇」 女神あるいはグレート・マザーと出会い、いきさつによっては聖婚する。
慈母・一時花嫁・代母などによって至福感を体験する。
愛を受けることが主人公が主人公足りうる証明となる。
③ 「誘惑する異性」 しばしば誘惑者の快楽を断れない。マグダラのマリアや娼婦、白拍子、悪女。
父殺し・母との姦淫。母殺し。
④ 「父との一体化」 英雄は真実の姿を知って驚く。
衝突。抑圧していた先行世代に新世代が反撃する。
突き破るパワー。動機の変化、性格の変容。
固有の盲点を持った生活を超越し、生命の根源を垣間見る。その高みにおいて、畏怖あるいは脅威の対象としての父親の顔をじっとみつめて、了解する。
例)『スター・ウォーズ』における隠れた父ダース・ベーダーとの対立と和解
⑤ 「神格化」 欠損の克服。主人公、完全な姿へ。神格化。
両性具有のものがあらわれたり。
⑥ 「終局の報酬」 宝物、王女をとりかえす。火、地上へもたらされる。
<ジョゼフ・キャンベルの英雄神話③>に続きます。
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